社会人としてホテルで働きだして3年目。以前からずっと持っていた留学への憧れと、外国のホテルも経験してみたい、という思いからインターンシップでの研修を決めました。
ドイツは、大学時代に第2外国語として勉強しており、何度か旅行で訪れていました。研修国として選んだ理由も、ヨーロッパの中で1年間生活する事を考えた時、金銭的なものも含め、生活面でも不安は少なかったですし、全く新しい国に行くよりは、多少馴染みのある国の方が、早く適応できるのではないかと思いました。
そんな私が研修地として1年勤務したのは、ケルン郊外のベルギッシュ・グラッドバッハという街にある5ツ星古城ホテルです。周りを森に囲まれた、自然の中にひっそりと佇むホテル。日本にはない雰囲気のホテルです。
研修は私の希望に沿う形で、客室係とフロント業務をさせて頂きました。これまで勤務していた大規模のシティホテルとは、業務の流れや方法が全く異なっていて、新しい発見や戸惑いの連続でした。又、何より一番の問題はもちろん言葉の壁でした。接客業なのに、お客様とまともに会話が出来ない状況は本当に辛かったです。
でも、職場の同僚達は本当に優しくて、私が会話能力が完全でないことを一度も責めることなく、いつも助けてくれました。本当に感謝です。
その職場は、多くの移民を受け入れているドイツらしく、人種も様々でした。みな、様々な理由でドイツへやって来ていましたが、そんな彼らと共に仕事が出来たことが、何よりの私の自信と宝になっています。
新しい場所、それも外国で一人で生活していくのは、本当に大変な事でした。この1年間は、正直楽しいことばかりではありませんでした。逆に辛い・寂しい時間のほうが多かったかもしれません。
でも、こうして終えた今、蘇ってくるのは、楽しい素敵な思い出ばかりです。職場の同僚の顔、ドイツで出会った人々、よく通ったカフェの事、近所のスーパーなど。
ドイツでの1年の経験で出来た大切な思い出があるから、これからも頑張っていけるとそう今は感じています。
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